コトバのサプリ

夜になると、僕はばけものになる

こんにちは、コトバのサプリ編集長の石田です。

本日は、最近ご入社された佐々木琴音さんのおすすめの本をご紹介します。


私がおすすめする本は、住野よるの『よるのばけもの』です。

主人公の安達は夜になると突如、ばけものに変わります。その姿は黒くうごめく粒が集まってできた、八つの目と六本の足、四本のしっぽをもった獣のよう。

ある日、学校に宿題を忘れたことを思い出し、ばけものの姿のまま学校へ侵入すると同じクラスの矢野さつきと出会ってしまいます。彼女は吃音(きつおん)という話言葉が滑らかに出すことができない発話障害を持っていることもあって、クラスから浮いてしまっていた。そのため、安達は彼女と一度も話したことがありませんでした。

矢野はそのばけものが安達であることを見抜き、明日の夜も学校へ来るように言います。このことをきっかけに、矢野と安達の奇妙な“夜休み”が始まります。

安達は会話をしていくうちに少しずつ矢野のことを理解していきますが、いくら仲良くなったとしても昼間の学校では矢野に話しかけることはありません。何故なら話しかけてしまえば安達も変わった子で矢野の仲間だと思われクラスから浮いてしまうからです。たとえ、彼女がいじめられていたとしても安達は無視し続けます。昼と夜で相反する行動を続けるうちに、「どちらが本当の自分なのか」考えるようになる安達。

この本を読んでいると、自分が中高生の頃を自然と思い出しました。自分の行動が正しいのか間違っているのか、学校という窮屈な世界でモヤモヤとした気持ちを抱えながら過ごす安達の心境には共感するものがあります。終盤に出てくる「矢野のある一言」に注目して、ぜひ読んでみてください。


次回も皆様のお越しを心よりお待ちしております。

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